{{category 記号}} !!概要 波ダッシュとは、記号の一種で、波打った形をとるダッシュ記号です。 用法としてはダッシュと同様です。期間や区間の範囲を示すために頻繁に用いられます。例えば「月曜から金曜」「ニューヨークからボストン」などの「から」を波ダッシュで表記します。 直線のダッシュ記号(1面1区29点、EM DASH)は、和文では片仮名の音引き「ー」や漢数字の「一」と紛らわしいことがありますが、波ダッシュにはそうした問題がありません。 !!JIS X 0208ならびにJIS X 0213における波ダッシュ 波ダッシュはJIS X 0208の1区33点にあります。したがって、JIS X 0213では1面1区33点です。この符号位置はShift_JISの符号化表現では0x8160にあたります。文字名はWAVE DASHと規定されています。日本語通用名称は「波ダッシュ」です。 !!Unicodeにおける波ダッシュ U+301Cに波ダッシュ(WAVE DASH)があります。Unicode 2.0仕様書にはこの符号位置に「JIS punctuation」との説明があり、JISの波ダッシュと対応づける意図が明確です。 また、Unicodeと同等の国際規格ISO/IEC 10646の翻訳規格JIS X 0221の1995年版でもJISの1区33点の波ダッシュをU+301Cに対応付けており、各文字に文字名を規定するようになったJIS X 0208:1997はそれを反映して1区33点にWAVE DASHという文字名を与えました(日本語通用名称はそれ以前から「波ダッシュ」)。このように、UnicodeのU+301C WAVE DASHがJISの1区33点の波ダッシュに対応することは一貫しています。 ただし、一部のコード変換の実装ではJISの波ダッシュを誤ってU+FF5E (FULLWIDTH TILDE, 「全角チルダ」)に対応づけてしまうものがあり、文字化けの原因となっています。これが世に言う波ダッシュ問題です。 !仕様書の例示字形 Unicode仕様書には、以前の版において、波ダッシュの例示字形が通常見られる形と位相が逆転したような形に印刷されている問題がありました。現在の版では一般的な形に修正されています。 !!関連項目 * 波ダッシュ問題