漢字集合1面
[カテゴリ:仕様]
漢字集合1面とは、JIS X 0213で定義されている2つの符号化文字集合の1つです。8,797文字を収録しています。JIS X 0208の上位互換となっています。JIS X 0208の符号表の空き領域の大部分を文字で埋めたものです。
この符号化文字集合は、ISO/IEC 2022に整合的な94×94文字の2バイト符号化文字集合です。各符号位置には7ビットの2バイトコードが対応します。符号位置は区点番号で例えば「16区1点」のように表されます。漢字集合2面と区別するために、面番号を先頭につけた面区点番号 (例えば「1面16区1点」)が、符号位置を示すのによく使われます。
文字レパートリーの概要
JIS X 0208に対して、以下のような文字が追加されています。
- 非漢字
- アクセント記号などダイアクリティカルマーク付きのラテン文字。フランス語やドイツ語等欧州言語で使われるものや、日本語のローマ字表記で長音を表すものなど。特に、西欧のISO/IEC 8859-1、中欧のISO/IEC 8859-2の文字は全て含む
- 英和辞典に使われるような発音記号
- 数学記号等
- 印刷物に使われる約物類、例えば白抜きの括弧や蛇の目記号等
- 著作権表示記号、ユーロ記号などの記号類
- アイヌ語の表記に使われる小書き等の片仮名
- 鼻濁音表記用の平仮名・片仮名
- 丸付き数字やローマ数字等、Windowsのベンダ定義外字(CP932)と互換の記号類
- 第3水準漢字
- 一般用語、学術用語、地名、人名等に用いられる漢字で、第4水準漢字より使用頻度の高いもの
- JIS X 0208の1983年改正(83JIS)の字体変更によって消えた78JIS字体の復活(29文字)
- 人名用漢字として許容されている旧字体、常用漢字表に示されている旧字体のうち、JIS X 0208で他の字体と包摂されているものを分離したもの (「人名許容・康煕別掲」)
この符号化文字集合によって、現行(2013年現在)の常用漢字と人名用漢字がカバーされます。
2004年改正による追加
この符号化文字集合は2000年のJIS X 0213初版で定義されましたが、2004年改正の際、第3水準漢字が10文字追加されました。この10文字は「表外漢字UCS互換」と呼ばれます。
参照情報
JIS X 0213の漢字集合1面の符号表は、ISO-IRのサイトで閲覧することができます (番号233)。
関連項目
- JIS X 0208 - この面のサブセット
- JIS X 0213 - この面を定義する規格
- 漢字集合2面 - この面とともに用いられる、第4水準漢字の面
最終更新時間:2023年07月01日 17時18分52秒