ラテン文字
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ラテン文字とは、ラテン語や英語などの表記に用いられる A, B, C, ... の文字です。ローマ字ともいいます。ローマ字という言葉は特に「日本語をローマ字で綴る方式」のことを指す場合もありますが、本来は文字そのものを指します。
ギリシャ文字やエトルリア文字をもとに成立した文字で、現在では広く世界的に使われています。英語では大文字小文字それぞれ26文字からなります。
ラテン文字を収めた主な文字コード
- ASCII ならびに ISO/IEC 646国際基準版 - 英語に用いる26文字の大文字小文字。
- JIS X 0201 - この規格が定めるラテン文字集合は、ASCIIとほぼ同じ。ラテン文字については同じで、記号2文字だけが異なる。
- ISO/IEC 8859-1 - ISO/IEC 646国際基準版に加え、フランス語ドイツ語スペイン語等の西欧諸言語で用いられるダイアクリティカルマーク付きなどの文字を収めています。
- JIS X 0208 - ASCII同様、英語に用いる26文字の大文字小文字を含んでいます。このほか、2区82点のオングストローム記号は元来、北欧で用いられるラテン文字の一種です。
- JIS X 0213 - JIS X 0208に加えて、ダイアクリティカルマーク付きのラテン文字や英語以外に用いられる文字も含んでいます。特に、ISO/IEC 8859の第1部・第2部の文字は全て含みます。
- Unicode ならびに ISO/IEC 10646 - ASCIIとISO/IEC 8859-1を並び順を保ったままコピーしています。また、英語以外に用いられるラテン文字も多数含んでいます。
JIS X 0213におけるラテン文字
JIS X 0213は下記のようなラテン文字にコードを与えています。
- 英語に用いられる基本的な26文字
- 日本語のローマ字綴りにおいて長音の表記に用いられる、母音aiueoのサーカムフレックスアクセント(山記号)ならびにマクロン付きの大文字小文字
- フランス語ドイツ語スペイン語等西欧諸言語向けの、アクセントやウムラウト、チルダ等のついたラテン文字、ドイツ語エスツェット等
- 中欧諸言語向けのオゴネクやキャロン付きの文字
- 北欧諸言語向けのリング付きAやスラッシュ付きのO
- 発音記号に用いられるもの
Unicodeに単一の符号位置がないラテン文字もいくつかあります。例えば、aeの合字にグレーブアクセントの付いた文字は英和辞典で発音記号として用いられることがあるためJIS X 0213は面区点位置1-11-36に収録していますが、この字はUnicodeではU+00E6 (aeの合字) とU+0300 (合成用グレーブアクセント)の2つの符号位置の連続として表す必要があります。
関連項目
- ローマ字 - 日本語綴りに関して
最終更新時間:2016年11月26日 18時55分47秒