ダイアクリティカルマーク
[カテゴリ:記号]
ダイアクリティカルマークとは、文字につける補助的な符号です。ドイツ語でaやoなどの上につけられるウムラウト記号(¨)や、フランス語でeなどの上につけられるアキュートアクセント(´)、スペイン語やポルトガル語で用いられるチルダ(~)などが該当します。平仮名や片仮名の濁点・半濁点も一種のダイアクリティカルマークといえます。以下ではもっぱらラテン文字におけるダイアクリティカルマークについて述べます。
ASCIIにおけるダイアクリティカルマーク
ASCIIではアルファベットにダイアクリティカルマークのついた文字は収録されていません。「`」 (グレーブアクセント)、「^」 (サーカムフレックス)、「~」 (チルダ)はダイアクリティカルマークですが、別の意味の記号としても用いられます。例えば「`」は引用符(バッククオート)として「'」と対にして用いられることがあります。ダイアクリティカルマークとして用いるには制御コードによってアルファベットと重ね打ちする必要がありました。
JIS X 0208におけるダイアクリティカルマーク
JIS X 0208は「´`¨^」といったダイアクリティカルマークを1区に収めています。一方、アルファベットにこれらの記号がついた文字は収録していません。重ね打ちによって表現可能と考えられていたようです。
JIS X 0213におけるダイアクリティカルマーク
JIS X 0213は、西欧諸言語で用いられるものを中心に、ダイアクリティカルマークつきのアルファベットを収録しています。特に、ISO/IEC 8859-1とISO/IEC 8859-2にある文字は全て入っています。
また、日本語のローマ字表記にて長音の表現に用いられる、サーカムフレックスおよびマクロンのついた母音字aiueoは全て入っています。
ダイアクリティカルマーク自体の種類もJIS X 0208から大きく増えています。また、前進を伴うダイアクリティカルマークだけでなく、合成可能なものも収録しています。ただし、合成による表現は規格適合上は必須要件とされていません。
最終更新時間:2022年11月19日 21時43分31秒